活火山とは、「概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」のことで、日本には111の活火山があります。これらの活火山のうち、火山噴火予知連絡会により「火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要な火山」として50火山が指定され、気象庁により火山活動が24時間体制で常時観測・監視されています。(2017年10月時点)
参考
火山は時として大きな災害を引き起こします。災害の要因となる主な火山現象には・・・
等があります。また、火山噴火により噴出された岩石や火山灰が堆積しているところに大雨が降ると土石流や泥流が発生しやすくなります。特に、大きな噴石、火砕流、融雪型火山泥流は、噴火に伴って発生し、避難までの時間的猶予がほとんどなく、生命に対する危険性が高いため、防災対策上重要度の高い火山現象として位置付けられており、噴火警報や避難計画を活用した事前の避難が必要です。また、火山灰は、時には数十kmから数百km以上運ばれて広域に降下・堆積し、農作物の被害、交通麻痺、家屋倒壊、航空機のエンジントラブルなど広く社会生活に深刻な影響を及ぼします。
参考
明治以降に日本に被害をもたらした主な火山災害をご紹介します。
発生年 | 火山名 | 被害の概要 |
---|---|---|
1888 | 磐梯山 | 大泥流により山麓の村落が埋没。死者461 |
1900 | 安達太良山 | 火口の硫黄鉱山施設、山林耕地施設に被害。死者72 |
1902 | 伊豆鳥島 | 中央火口丘爆砕。全島民125名死亡 |
1914 | 桜島 | 溶岩流出、村落埋没、焼失。地震鳴動顕著。死者58 |
1926 | 十勝岳 | 大泥流発生。2ヶ村村落埋没。死者144 |
1952 | ベヨネース列岩 | 海底噴火。観測船第5海洋丸の避難により全員(31名)死亡 |
1983 | 三宅島 | 溶岩流出、阿古地区家屋焼失・埋没394棟 |
1986 | 伊豆大島 | 全島民等約1万人が島外避難 |
1990 | 雲仙岳 | 火砕流により死者41、行方不明3 |
2000-2005 | 三宅島 | 噴石。火砕流を伴う噴火。大量の火山ガス。全島避難 |
2014 | 御嶽山 | 噴石等により死者58、行方不明者5。 |
※内閣府ホームページ「Ⅲ わが国の主な火山災害」を参考にOYORMS作成