イベントカーブとは、横軸に予想損失額、縦軸にその災害の年超過確率をとって、分析対象のリスクを表現した曲線です。設定した多数の想定災害(地震・台風など)に対して分析対象の予想損失額を求めることで、各想定災害による予想損失額とその発生確率に関する一覧表を作成します。この予想損失額の一覧表を損失額の大きい順に並べ替え、損失額が大きい方から順に超過確率を計算することで、イベントカーブが作成できます。
イベントカーブの読み方は、カーブの右下先端が、もっとも大きな損害を与えるシナリオモデルの平均損失を表します。図では、イベントカーブの年超過確率の1.0%で82億円と読みとれますが、これは今後100年間において少なくとも1回は82億円以上の損失が生ずる災害イベントのどれか1つが発生する可能性があることを意味します。
また、縦軸の超過確率は、損失の発生確率ではなく、災害イベントの発生確率を示していることに注意が必要です。なお、平均損失ではなく、90パーセンタイル値を用いる場合もあります。