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震災コミットメントライン

震災コミットメントラインは、あらかじめ定めたリスク(事故・災害など)が顕在化した場合に、あらかじめ定めた融資限度枠や金利条件に基づき、企業が必要とする資金の機動的な借入を可能とするスキームです。コンティンジェント・コミットメントラインとも呼ばれます。

通常のコミットメントラインでは、災害発生時には貸出義務を免除する不可抗力条項が付されているのが一般的ですが、震災コミットメントラインは、この点を克服したものです。

災害時には、企業は、資産の毀損による損失ほか、企業活動の停滞による追加的な運転資金が発生するため、効率的・かつ合理的にリスクに備えることを可能とする画期的手法として注目を集めています。

震災コミットメントラインのメリット

  • リスクの顕在化から資金が手元に入るまでの時間が短い。
  • 企業によって使途に制限はないため、災害復旧時に比較的早く幅広い用途に資金を充当することができます。
  • スキーム存続の限り、災害時の融資実行の不確実性はありません。
図 震災コミットメントラインの仕組み

参考

  • 経済産業省リスクファイナンス研究会:リスクファイナンス研究会報告書, 2006年3月.